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二つのイベント・・・ そのはじまり [放射能のある暮らし]

ブログはまめに更新しなきゃダメだよ。

周りの方から何度となくご忠告頂いておるのですが、なにぶん筆まめでないのと、イベントの準備等でできなかった農作業に追われ…。相変わらずすっかりご報告が遅れ、申し訳ありません。

7月末に、『食農体験!! 野良のひろばワークショップ市』『外で遊ぼう!! 夏休みin川崎』というイベントをしました。イベントの様子については、スタッフとして参加していただいた方のブログに詳しいので、そちらをご覧いただくということで…。どんづまり温泉http://blog.livedoor.jp/dondumari/?p=3 さかたま日記http://ameblo.jp/sakatanaruke/

ここでは、この二つのイベントの、“思い”の部分を書かせていただくことにします。

そもそも、直接的には、福島県川俣町で自然農や自給生活の研修を受け入れている、『やまなみ農場』の佐藤幸子さんが、原発事故の後、4月にうちに寄ってくれた時に始まりました。その時、今福島の子供たちは、高い放射線のため、、学校に行っても体育の授業は外でできないし、思いっきり遊ぶことができない、窓を閉め切った家で精神的にもものすごいストレスを抱えている状態なんだということを聞かされました。

「あなたの所は今までいろんなイベントもやってきたし、カヌーとかあるんだから、福島の子供たちを受け入れて、外で伸び伸び、いろんな体験をさせてほしい」と言われ、何かしなきゃという気持ちになりました。でも、その時はやはり自分にもまだ余裕がなく、目の前のことに追われる日々。しばらくはその言葉にどう答えたらいいか、悶々とした日々が続きました。呼ぶための資金、イベントの準備や実施の際の労力、スタッフの確保etc.BLOG2655.JPG

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市については、原発に関係なく、去年あたりから考えていました。

そもそも私は、身一つで暮らしに必要なものを作りだし、自然と共生しながらたくましく生きる百姓の生き方にあこがれていました。人の暮らしがあることで自然が守られ、自然と共にあることで人の暮らしが守られる。農の暮らしには、何百年もかけて磨かれ、蓄積されてきた自然と共生する知恵や技があり、それが、これからの時代大事になってくる。そんな思いで、この世界に足を踏み入れたのでした。

そうした知恵や技を引き継ぐ手を、支える人を増やしていきたいと、これまで今の時代に合った農の暮らしや新しい百姓の姿を紹介するイベント、田舎暮らしの体験受け入れや、地元の小学生の農業体験の支援など、これまでいろんなことをやってきました。びいなすふぁあむを始めて17年。そのための空間として、この場所もだいぶ整ってきましたし、人のつながりも広がってきました。そろそろ、一過性のイベントでなく、仕事としてちゃんとした形にしなきゃ。ソーシャルビジネス塾という講座にも通い、そのための準備を始めていたところに、今回の原発事故が起きました。

子供たちと畑をやるどころか、放射能に汚された土地では、自然の中で自給を基本にした私たち自身の暮らしが、農業ができなくなる。今まで築いてきたすべてを、今まで子供たちの中に育んできたものをすべて失う…。一時はそんな絶望感で、何も考えられなくなりました。

いろいろあって、ここが逃げ出さなければならないほどの放射線の量ではないことも分かり、やっとここで生きていこうと思えるようになりました。原発事故そのものは耐えがたいものでしたが、おかげで余計な考えがそげ落ち、これから自分が何をすべきかより鮮明になり、、まっすぐ向かう覚悟ができたように思います。

ここで“体験型の市”をしよう。 

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 物にこだわれば、安くておいしい物は他の直売所でいくらでも買える。ここに来ないと得られないもの。季節の農作業や、農家の営みを体験することで、その土地の自然を感じ、知恵や技に触れ、より深く農の世界に触れることができる。作り手とのやり取りや、集まった人との触れ合い。昔ながらの手遊びや野の遊びで、子供とお年寄りをつなぐ。いろんな人との出会いや交流が生まれる場に作っていけたら、きっとほかにない、ここだけしかない市になる気がしました。そして、これから長い付き合いになる放射能について、ここで生きていくために必要な物や情報を得られる場にしていきたい。未来を担う子供たちが、ここで自然と共にある暮らしを築いていこうと思えるように・・・。

思いばかりが膨らんで、行動できない苛立ちがMAXに達したある時、突然閃いて胸にあった二つの思いが一つになりました。福島の子供たちを呼んで、こちらの子供たちと交流しながら、自然の中でのびのび一日過ごしてもらおう。そしてその資金を、市をして稼ごう。実のところ、あまり深く考えもせず、今回のイベントをやることになったのでした。

おかげさまで、二つにイベントとも、いつになく多くの方にお手伝いいただき、反省点は多々あるものの、無事楽しく行うことができました。 

この先・・・。

今回の経験や出会った人たちとのつながりを次に繋げながら、これからの活動を、市を皆さんに楽しんでいただけるものにしていきたいです。『野良のひろばワークショップ市』は『野良のひろば互市』として、月1回行うことになりました(今月は27日 詳細は近日このブログで)。応援してくれる方たちと共に、“世話人会”を発足することもできました。残りの人生、今までの経験や人とのつながりをもう一度手繰り寄せ、手探りでも歩きながら、次の世代への新しい道を切り開くんだ。

・・・・・・・・・・。

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これは私が大学生の時に使っていたノート。

30年前。

本当の始まりはここ。

原発のいらない暮らしをすることで、原発を止めたい。

今まで頭の隅にいつもありながら、日常に流されて向き合ってこなかったことへの後悔。

原発を止める。これが最後のチャンス。

 

 

 

 

 

 


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